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年金だけでも楽しく暮らしたい~シニアLife

すこし昔の暮らしに憧れて~手作りに目覚めた年金生活者のブログです。

アイヌの知恵~自然との共存

アイヌ刺繍を習うようになって、アイヌの人たちの手作りの暮らしに興味をだいて、
いろんな本を読み漁るようになっていた。

先日、何気なく検索で引っかかった宇梶静江さんという詩人・絵本作家という肩書に
興味を抱いて、著書「すべてを明日の糧として」をアマゾンで購入した。

アイヌの知恵~自然との共存_c0006745_5385542.jpg

淡々と優しい語り口の文章だけど、中身は激しく生きた宇梶さんの心の叫びに触れて、
心の中をぐっとわしづかみにされたような気持ちになった。

宇梶さんの方がかなり年上だけど、私は宇梶さんと同じ町で生まれ、小学3年まで
そこで暮らしていたので、年代の隔たりがあるがアイヌの人たちの記憶がある。

口に入れ墨をしていた同級生のおばあちゃんもいた。

同級生もそのおばあちゃんもニコニコしていた顔を想い出すものの、名前ももう憶えて
いない遠い記憶。今の私には、どうしてか忘れない記憶。

宇梶さんは、差別と闘いながら、アイヌ復権の旗手としてたくましく生きてきた一生を
昔話を語るようにこの本で書いています。

北海道には、アイヌ語起源の地名が溢れています。でも、自分たちが、先に住んでいたよう
な錯覚を抱いている和人の私達。

宇梶静江さんの言葉に、
「あなたがあなたの役割を持って生まれてきたように、私には私の役割があって、アイヌに
生まれた。それは、古布絵を通じてアイヌの文化を多くの人に知ってもらうこと。
そして、いじめや差別に傷ついた心に~大丈夫。あなたはあなたのままでいい。生きている、
そのことだけで人生は素晴らしい!」
と伝えること。

「痛みを糧にして、人は強くなる。強さっていうのは力のことじゃない。大きな愛を持つことなん
だ!」 宇梶さんは、俳優の宇梶剛志さんのお母さんでもある。

自然を支配するのではなく、自然から恵みを分けてもらう~というアイヌの人々の知恵を
今を生きる私たちが学ばなければならないと、強く感じたものです。

今、アイヌの人たちは先住民族としての地位を得ているが、行政のイベントなどを見ると、
別文化として紹介してやろうみたいな嫌な感想を抱くことがある。

アイヌ伝統文化に触れると~かってこんな経験があったな~という遺伝子レベルの感動を
覚えることがある「縄文人の血が騒ぐの! (笑)」~ぜひ読んでほしい一冊です。



アイヌ刺繍の教室に通い始めて4年過ぎたけれど、最初は嫌になっても3年は続けようと
飽きっぽい性格の私が何故か大決心して始めたものだった。

刺繍そのものは、20年以上前に職場の先輩から少し教えてもらったが、先輩の習っていた
先生が亡くなったとかで、その後続かなかった。

その後、市の広報紙で一日講座があるのを知って申込み講習を受けたが、あまりの不器用さ
に自分でも呆れてしまい、そのまま完成しないで放置してしまった。

時々思い出したように未完成な刺繍をコツコツしながら~3年がかりでやっと仕上げると、
下手な針目でも嬉しくて嬉しくて~又習いたいな~と思うようになっていった。

アイヌの知恵~自然との共存_c0006745_5502722.jpg


針目を揃えながらコツコツ、コツコツひたすら針を動かすだけの作業が、心を落ち着かせ、
心の修業のように心地いいのが不思議。

初めてアイヌ刺繍と出会って、30年近くなってからのスタートだったけれど、何だかすべてが
繫がっていたことのように思えて仕方ない、この頃です。

北海道の千歳空港に着いたら、こんな言葉で迎えられるはず。
イランカラㇷ゚テ~(アイヌ語でこんにちわ)
でもその意味は、「あなたの心にそっと触れさせて下さい」です。

Commented by yu_ado at 2015-09-24 11:01
おはようございます。^^ヾ
娘が修学旅行で、アイヌ文化の紹介を見て、複雑な想いだったと言ったことを思い出しました。

そこは観光化されていて、アイヌの一人の女性の顔を忘れられないと言うのです。
私たちは、ミセモノではないというふうな・・・・・・。

けれど、我が町にも土着の民はいました。
脛長族というのですが、蘇我氏にすべて滅ぼされました。


俳優の宇梶さんは、このようなお母さんを、今は立派に思うつて言われていて、本当によかったなぁって思います。

長々とごめんなさい!<(_ _)>
藍の色がなんとも言えないですね~~
Commented by miqu_7cd at 2015-09-25 05:03
★あどさんへ
今、修学旅行生がアイヌ文化に触れる機会が多いようですね。
私もアイヌ文化と触れながら、複雑な思いを抱くことがよく
あります。

脛長族というのは、言い伝えで残っているんですか?文献もあるの?古代史が好きなので、ちょっと興味を持ちました。(^^ゞ

この本は、今まであえて言わなかったけれど、息子さんへ自分の思いを伝えたい~気持ちもあるようですよ。

いえいえ~たくさん書いて下さって嬉しいです。
Commented by yu_ado at 2015-09-26 07:16
おはようございます^ ^
脛というより、手足が長い先住民が我が町(大阪府金剛山の付近、高天原といいます)には住んでいたらしいです。

それと、土蜘蛛族もいたらしいと、言い伝えられていて。
私は敢えて、調べたことはないのですが、文献はあると思います。

奈良の大和高田から我が町にかけては、蘇我物部氏の末裔が多く住むのです。
Commented by miqu_7cd at 2015-09-27 03:31
★あどさんへ
ちゃんと調べると面白いですね!学者さんたちは、あまり注目していないようですけど。

確か、九州にいた神武天皇が大和に攻め、その時の王者ナガネスヒコネは戦いに敗れ東北に逃れた~という説は読んだことがあります。日本書紀をちゃんと読んだことはないのですが、引用した本でもこのことは書いてあります。

土蜘蛛は、アイヌの人たちではなかっか~?という説も読んだことがあります。

どれも真偽のほどはわかりませんが…興味本位で読んでるので~
でも、言い伝えをきちんと集めたら、面白いだろうなぁ~(^^ゞ



by miqu_7cd | 2015-09-24 07:11 | 読書 | Comments(4)

by mizuki
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