すぐ 死ぬんだから
2019年 04月 01日
題名が姑の口癖なので買って読もうとは思いませんでした。
でも、新聞の書評で読みたくなって、図書館ではいつになるかわからないから、
買いに走ってしまった作品です。
主人公ハナは78歳、60代までは身の回りなどかまわず、家業の酒屋を夫と二人で切り盛りして
何度も危機を乗り越えてきました。
しかし、ある日実際の年齢より上に見られたことから中身よりまずは外側を磨かねばと目が覚めて、
ハナの必死の努力が実を結び、同窓会に出かけたある日街角で声を掛けられのです。
それは、シニア向けのファッション雑誌で「こんな素敵な人 いるんです」のコーナーに載せたいので
写真を撮らせてほしいという依頼でした。
もうすっかり有頂天のハナ、口々にお歳には見えないの称賛に鼻が高くなり、その後の同窓会では
みんなくたびれた虫の一団に見えるのでした。
そして夫岩蔵の口癖は、「俺はハナと結婚して幸せだった~」
それなのに、突然亡くなった夫に別の家族がいたのです。
相手の女性は、医者で容姿もハナと対極の女性でした。
年をとったら、人間中身が大事か外側が大事か?というテーマが中心で、ハナは生き生きと描かれて
いるのですが~ハナをめぐる家族は色あせて冴えない人間のようで影が薄いです。
でも、これはハナ側の見方なので、娘から、息子やその嫁から見たら~ハナはどうだったのか?という
側面も感じました。
ご近所にかなりの年齢ですが、華やかなワンピースを着たりする女性がいました。
私はいいな~と思っていましたが、批判的な方も多いようでした。
私的には、おしゃれはいいと思いますが、やはり「シンプル イズ ベスト」の方で派手なイヤリングに
ネックレス、赤い爪は自分に似合わないと思うので避けたい方です。
でも、それを批判しようとは思いません。
やはり中身も大事、外側も大事で~年をとったら素肌を大事に背中は真っすぐが大事、と考えています
が、なかなか思うようにならないのが現状です。(笑)
読んでいて痛快で、おかしさがあり、涙ありで…一気に読んでしまいました。
落ち込んでいるときなんか読むと元気が出そうです。
そう言う人は長生きと昔から言いますよね。
うちの母もそんなこと言います(笑)
自分の寿命はわからないし、この本のように家族にも明日何が起きるかわからないけど、誰かと比べることなく、自分らしくこざっぱりと生きて行こうと思う毎日です。
何が幸せかわかりませんが、オットが死んだあとに別の家族があったなんてわかったら…
それは耐えられないでしょう。
それはそうと学生の時、若い時はそれだけで美しいのだから際立たせるためにもモノトーンやベージュなどのベーシックな色を上手にを着なさい。お金もないし着まわしもできるから。と教えられました。
以来仕事柄もありグレー・黒・ベージュ・紺ばかり。
そろそろ明るい色にトライしてみようと思うけど。。ね。。
同居した当時から言っていましたよ。( ;∀;)
そのころは、今の私より若かったのに~何年か前に
そう言うと早く死ねないようだから言うのやめると
言って意識して言わない時期がありましたが…近頃
またよく言っています。(笑)
主人公のハナさんのイメージと内館さんとが重なるので
すが、好き好きがあるから自分らしいおしゃれでいいと
思いましたよ。
自分が落ち着くおしゃれでいいよね。
楽がいいと言っておしゃれしない人をハナさんは
批判しているけれど、洋服に着られているような
スタイルよりは楽がいいと私などは思ってしまいます。
でも、ある年齢になると皆同じようなスタイルになる
みたいだけど…自分らしさは持ちたいと考えます。
おしゃれはしたいけれど、好きな服がない!とお店に
行くたびに思います。
流行を少し取り入れたらかっこよく見えるのでしょうが、
でもみんな同じようで…迷って買わないことが多くて。
猫背は嫌ですよね~でも、遺伝的に猫背になる家系なので
意識して真っすぐにと思っても、気が緩むと丸くなっていて
年取ったなぁ~としょぼんとしてしまいます。( ;∀;)
本州に住む娘や孫が来て帰るときは、これが最後だと
涙ぐんで悲しみ何十年もたっています。(苦笑)
亡くなった宇野千代さんの本の題名でないけれど、
姑は死なないのでは?と思うことがよくありますよ。( ;∀;)
洒落の指南書には、基本の色を揃えて、あとは小物で色を
楽しんでとよく書いてありますよね。
赤やピンクも着ますが~すぐに似合わなくなってくる
ようにこのごろ感じます。
面白かったです!
主人公ハナさんの行動力と夫の長年の愛人と息子をも
引き付ける魅力に他の人がかすんで見えました。(笑)
こちらの書店では売り上げランキングの上位に置かれて
いました。
内館さんの本は初めて読んだのですが~歯切れよくて
ぐいぐい引き込まれてしまいましたよ。
一気に読んでしまいましたが、老いを受け止め前向きに生きようとするハナさんに大いに刺激されましたよ!
同居を始めたのも、夫の勤め先まで「具合が悪い~」愚痴を
電話をするので決心したのですが、今では頼んだ覚えない、
私たちに騙されたと言われます。(苦笑)
ご近所さんは明るくていい人で通っているようで、
家族に見せる顔など知らないから~まだご飯支度しているの?と姑を同情しているみたいです。
自分としないと気が済まない人だけなんですけど。
つい先ごろも心臓の発作があって吐いたと呼ばれ、
夫と後始末した後は、自分でご飯を炊いて食べると
言うのを無理やりおかゆを作るから食べて下さいと
言いました。
心臓発作ではなくて、下を向いて居眠りすので胸が
圧迫され、食べ過ぎて吐いただけなんですけどね。
翌日本人も食べすぎと認めていましたよ。(笑)
お姑さんとの同居の経験がないとわかってもらえない
部分がありますが、共感いただいて救われた思いです。
悪口になるから控えようと思っても、どこかに吐き出さないと、いずれ我が身かもしれないという思いで書いてます。
コメントありがとうございました。
お言葉に感謝します。