垣谷美雨さんの「農ガール、農ライフ」
2019年 07月 23日
2冊の本が目に飛び込んできた。
2冊とも中身をパラパラめくってみて~迷ったけれど、こちらを買いました!
迷った部分は、もう若くない私に共感する部分があるかな~?と思ったからですが~
結構ハラハラしたり、ドキドキしたり…主人公の応援団みたいな気持ちで読みました。
32歳の主人公久美子さん、派遣切りで仕事を失った日に同棲相手修から「結婚したい
人が出来たから出ていってくれ」と告げられてしまう。
同棲して6年、一度は結婚しようと言われたのに断り、ずるずると同棲を続けていたが
もうルームメイトみたいな関係だけど、どこかで安全弁にしていた節がある久美子さん。
仕事探しも住まいも見つからないで不安な思いの時に、再度「早く出て行ってほしい」
と冷たく告げる修。
両親はすでに亡くなり、兄弟姉妹もいない久美子さんは頼る人もいなかった。
学生時代の先輩山藤さんの家がアパートを経営してたことを思いだし、なりふり構わず
山藤先輩の実家に電話する久美子さん。
その1本の電話から住まいが決まり、偶然見た「農業女子特集」というTV番組を目にして
「農業やる!」と大決心。
「県立農業大学校」を無事卒業して、田舎で農業を始めようと決心した久美子さんだけど、
思うように運ばないことが次々出てきて、挙句は「農家の嫁になれ」の勧めばかり。
それで「婚活パーティ」に出てみたり、借りれたひどい農地で一生懸命頑張る久美子を
周りの人が暖かい目で見るようになったり~山あり谷ありだけど、行動力が素晴らしい。
テレビで成功した若い農業女性を紹介している番組を見た32歳の女性が、母親の実家が
兼業農家で、子供のころ手伝った記憶が楽しいものだから、と農業を目指します。
しかし、県立の農業学校を出て、田舎に住み、空いてる農地を貸してほしいと頼んでも
現実には、ほとんど貸してくれません。
貸してくれたにしても日当たりが悪い農地だったり、急な坂のような農地だったり、
どこの馬の骨かわからないもんに貸せるか~と断れてばかりでした。
農業をしたいなら、農家に嫁に行けばいい~とも言われてもくじけないで、農家として
身を立てたいと頑張る若い女性とその周りの人たちの幸せ探しの物語です。
農業を目指して頑張る久美子の新しい人間関係、打算あり、裏切りありでも人それぞれ
自分に見合った幸せを見つけていくのに、久美子さんはどうなの?とハラハラ。
でも、彼女には特上の幸せの予感を漂わせて~物語はエンドになりました。
ピンチはチャンス~そんな言葉が納得出来るほど、視点を変えれば物事の悪いことも
いいことに転じるもの、と読んでいてこちらにも勇気が湧いてくるようでした。
なんだか楽しそうな作品ですね!!
最近、若い女性が農業に興味がある様子などテレビの
番組でも見ることが多くなりましたね。
私の母の実家も酪農農家だったので、母に連れられ遊びに
行くと「サラリーマンはいい」とよく叔母が母に言って
いました。
でも、私は叔母が作っていたお豆腐とか凍み豆腐など
後々興味を持って作ってみたりしたから~見て学ぶ
ことの方が大事かもしれませんね。
お孫さん、偉いなぁ~!
きっと、おばあちゃんが野菜を作る様子が楽しそうに
見えるんだとおもいます。
垣谷美雨さんの作品は、私たちとそう違わない家庭を描いているので興味深いですよね。
こちらの図書館ではあまりおいてないので、つい新しい本を
見ると買ってしまいます。
新刊なら1年以上予約待ちなんですよ。
私も野菜を作ったりしているのでとても面白かったです。
最近は、若い人も子供をゆったり育てたいからと田舎に
住んで農家になる方も出てきているようですね。
た だ、お天気に左右されるので、そこが悩みの種で
しょうが。
この方の本はリズムがあって(歯切れ良いというのかな?)…読んでいて気持ちがいいですよ。